どんな仕事ができるの?
レーザー技術推進センターでは、大学に通って勉強しながら、働く人を応援しています。
もっとも多いお仕事は大学の研究機関でレーザーの運転をしたり、特殊な計測器を使って実験で発生する放射線などを計測することです。
レーザーの維持運転管理
レーザーという装置はレーザービームが時間や環境の変化にともなってずれてしまうため、それを正しい位置に調整する必要があります。
また、超高出力のレーザーを使ったプラズマ実験をサポートするため、多種多様な制御装置や計測器を操作し、安全かつ確実にレーザーシステムを運転するお手伝いをしています。
大型レーザー装置には数多くのミラーやレンズなどの光学部品があり、これらは使っていくうちに汚れたり、傷が入ったりします。これを洗浄したり交換したりして、レーザーを万全な状態に保つのも私たちの仕事です。
ターゲット製作
レーザー核融合実験をはじめとするレーザーを使ったいろいろな実験のためには、レーザーを照射するための的(ターゲット)が必要です。ターゲットは数mm以下の非常に微細な形状をしているため、製作には高度な技術が要求されます。私たちは様々な形状・素材のターゲットを物理的・化学的手法によって製作し、高強度レーザー実験に供給しています。
プラズマ計測
レーザーをターゲットに照射すると、数億分の1秒ほどのごく短い時間でさまざまな光や放射線が生まれます。この生じた光やX線、中性子などを専用の計測器を使って計測したり画像化したりするのがプラズマ計測のお仕事です。
また、計測器を開発したり、運用時の干渉を事前に調べたりするため、計測器の3次元図面作成なども行なっています。
制御システム開発
大型レーザーを動かすためには数多くの制御装置や計測装置をコンピューターで制御し、取得したデータを適切に保存することが大切です。PLTではソフトウェアやハードウェアの開発も行なっています。
光学部品ダメージテスト
学術界・産業界問わず様々な分野で必要とされる高強度レーザーシステムに用いられる光学部品は、一定以上の強度を有するレーザー光が照射されると破壊されてしまいます。
そのため、予備光学部品にレーザーを照射し、事前に破壊に至るレーザー強度 (レーザー耐力) を測定する必要があります。
PLTでは、大阪大学レーザー科学研究所、(公財) レーザー技術研究所と協力し、レーザー耐力測定を支援しています。大阪大学に建設されたLFEXレーザーには、このレーザー耐力測定結果より改良された光学部品が用いられており、世界屈指の高強度が達成されています。