公共事業支援事業
SLR(人工衛星レーザー測距システム)保守
海上保安庁は、第五管区海上保安本部下里水路観測所で、1982年以来、人工衛星レーザー測距(SLR : Satellite Laser Ranging)を行っています。
当センターでは技術支援として、SLRシステム内の光軸調整を行っています。
SLR観測について
SLR観測したい人工衛星には、入射した光と同じ方向に光を反射させるコーナーキューブリフレクタと呼ばれる特殊なミラーが搭載されています。そこに地上からパルスレーザーを照射し、返ってきた時間を計測して人工衛星までの距離を算出しています。
現在では1cmの精度で距離を測定することが可能となっています。
SLR観測で得られたデータを解析することにより、人工衛星の周回軌道を正確に決定できるほか、地球自体の回転の様子や地殻変動などの情報を知ることができます。
人工衛星までの距離を正確に測定するためには、レーザー光が正しくSLRシステム内を通っている必要があります。レーザー技術推進センターでは、このSLRシステムの光軸調整を行い、安定したレーザー光を供給しています。