研究支援事業
レーザー技術推進センター(PLT)は、大型レーザー装置の維持運転管理を請け負ったり、各種受託研究を行なうことで、レーザーや光に関する研究を支援しています。また、大学等と連携し、独自の研究も進めています。
核融合用大型レーザーシステム維持運転管理
大阪大学レーザー科学研究所では、次世代のエネルギー開発を目指し、レーザー核融合研究が進められています。
このレーザー核融合研究には、高強度レーザーが不可欠です。これらのレーザー装置を実験が円滑にできるよう維持し、運転するためには多くの技術者が必要です。
レーザーの調整や運転の他、プラズマ計測や燃料ターゲットの製作など、PLTが誇る優秀な技術者陣によって、幅広い分野でこの研究をサポートしています。
詳しくはこちらもご覧ください → Q&A:どんな仕事ができるの?
レーザー耐力測定調査
学術界・産業界問わず様々な分野で必要とされる高強度レーザーシステムに用いられる光学部品は、一定以上の強度を有するレーザー光が照射されると破壊されてしまいます。
そのため、予備光学部品にレーザーを照射し、事前に破壊するレーザー強度 (レーザー耐力) を測定する必要があります。
PLTでは、大阪大学レーザー科学研究所、(公財) レーザー技術研究所と協力し、レーザー耐力測定を支援しています。
大阪大学に建設されたLFEXレーザーには、このレーザー耐力測定結果より改良された光学部品が用いられており、世界屈指の高強度が達成されています。
希土類・Biドープ蛍光ガラス開発
五鈴精工硝子株式会社、京都工芸繊維大学、大阪大学との共同研究により、希土類(Pr, プラセオジム)やビスマス(Bi)を微量添加したガラスの研究を進めています。これらの元素は一定の光で励起してやることで、励起光とは異なった光を放射します。
Biを添加したガラスは、すでに普及している800nm程度の半導体レーザーを使って励起すると、1.3μmという近赤外線を発光することが確認されています。発光が非常に広帯域なことが特徴で、医療用検査光源などいろいろな応用が検討されています。
Prを添加したガラスは、青色半導体レーザーで励起することで可視域の光を発光するため、また、 530nm ~635nmという半導体レーザーが不得意な領域のレーザー光源として期待できます。